おはようございます、持ってる靴は12足!ザキヤマです。


本日はいつものITとは少し離れて、個人的にいつも決算を注視しているABCマートについて。

ABCマート

なぜ注視しているかと言うと、利益率が非常に高いからです。
靴屋業界だとダントツのNo,1なのです。これが何の要因によるものなのか簡単に調べてみました。



■直近5年間の数字推移
ABCマート決算直近5年間

グラフpng
※ABCマート発表の決算短信より引用

売上/営業利益ともにキレイに右肩上がり。
 

ABCマート売上国内外比率
※出展:http://www.abc-mart.co.jp/ir/pdf/2014/1402_factbook.pdf

ちなみに、海外比率も伸びている。
5年前は10%未満だったが、直近の決算では約23%まで押し上げている。


で、ABCマートで注目したいのが、”営業利益率”

若干の下げトレンドではありますが、それでも、常に20%前後。非常に高いですね。


これがどの程度高いかよくわからないですよね。
ということで下記。

■他の靴事業者との比較
靴事業者決算比較
※各社直近の通期決算短信より引用

他社と比較すると、ABCマートがいかに高いかわかりやすいですね。
「東京靴流通センター」でおなじみのチヨダや、高級靴店のリーガルで7~8%、その他で4%前後。おそらく、靴業界的にスタンダードな営業利益率は、この辺りなのだろう。


ではABCマートの強みを簡単に述べて、本日のエントリーを終えたいと思います。


■ABCマート高利率の理由

大きく下記3点かと思っている。


①独自ブランド商品の取扱い

これが非常に大きい。
既知かも知れないが、ABCマートは「HAWKINS」「VANS」の商標権を取得し、ナショナルブランドとして同ブランドの靴を独占販売をしている。

上記だけでなく、女性向けの独自ブランド「NUOVO Collection」や、2012年に取得した米国の高品質ブーツブランド「Danner」「LaCrosse」なども展開。

これらブランドの仕入の優位性による低価格且つ高利率の実現、また別注モデルの販売が出来る点は非常に大きな強みとなっている。


②製販一体

仕入れて物を売るだけでなく、”作って売る”という一連のプロセスを持っている。
同社は海外展開もしているので、海外のトレンドや現場の声が反映された企画やスピーディーな商品作りが可能なのだろう。

決算資料を読んでいても”現場”や”人材”というワードが沢山出てくる。
社長自らが現場で接客する。なんていうこともあるようで、お客様・現場の声を大事にしているのがわかる。


③出店戦略
ABCマート出店数推移
※出展:http://www.abc-mart.co.jp/ir/pdf/2014/1402_factbook.pdf

「成長への一番の原動力は新規出店と考えている」という宣言通り、出店数を伸ばしている。海外もこの4-5年で大きく増加。

自店同士で競合を起こさないような効率的且つ戦略的な出店が功を奏している。
また、スポーツ特化型など業態の開発・展開も柔軟に行っており、市場の変化にも対応している。


以上でございます。
私自身はIT系の業界に身を置いておりますが、他業種の収益構造など見てみるのも勉強になりますね。 

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